酪農

2010 3月 05日

未病

「未病」・・・病気ではないが、健康ともいえない中間の症状。
ちょっとしたしびれやだるさなどを感じる状態のことらしい。
「未病は病気に発展させてはいけない状態、健康に戻る好機である。」と述べられている。
仔牛の哺乳を担当している私としては、仔牛の「未病」を察知することは非常に重要。 
一日2回 一回3リットルのミルクをほ乳瓶で、離乳まで手やりにて給与している。ボトルフォルダーは使わない。
ミルク待ちの仔牛の状態・・・今か今かと待ち切れんっていう状態であって欲しい。寝て待っていられるのは・・・ちょっと・・・冷や汗が出る・・・
ミルクの飲みの勢い・・・一気に飲み干すのが良い、途中何度も休み休み飲むのはイケてない。勢いも前日と比べて弱く感じるときはヤバイ
喉からの雑音・・・誤嚥性肺炎?などを疑わなくては・・・キケン
カーフハッチの中に残されている糞の状態・・・色、堅さ、ニオイ等の毎日の変化は敏感になっていなければならない。
・・・などとあげればきりがない。
私が一番、未病だと感じるのはしっぽ!
健康な状態であればミルクを飲んでいる時に必ず 左右にしっぽを振りながら飲んでいます。尾根をあげて振っているときは最高♪
元気に飲んでいても今日はしっぽを振っていない(>_<)のを見ると  注意信号点滅です。仔牛の未病サインです。 何年 哺乳していても実に難しい作業です。毎日が試行錯誤。 仔牛ってどうしてこんなに繊細なんだろうって・・・つくづく思う。 だから やり甲斐があるって感じるのかも知れません。 社長曰く、私は慢性未病らしい。未病が持病?・・・意味わかりません! 未病・・・病気に発展させてはいけない! 肝に銘じて元気で行きましょう!

2010 2月 21日

楽しい時間 その2

「楽しい時間」という話題が取り上げられているので、ワタクシも尻馬に乗らせて頂きます。
いきなり話は逸れますが、家の仔牛よく逃げます。
カナダ実習時に何度も”You check trouble before!”と叱られたワタクシとしては管理者に問題があると思うのですが、本人が非を認めないので「逃走遺伝子」を持った仔牛が多いのかも知れません。
その晴れやかに場内を駆け回っている仔牛を見つけるのは大抵の場合自分。追いかけたり、先回りしたり、障害物を並べたり色んな策も一人では上手く行かないのです。
「オッサン、走るの遅いなーー!ベーだ!」と言わんばかり。
・・・・とそこへ登場するふく社長。「は〜い、おいでおいで」なんて呼ぶと、
「あっママーっ!知らないオジサンが寄ってくるのぉ」みたいにすいすいついて歩くのです。  我が儘に育てられた悪ガキか!?二重人格め!
「三つ子の魂百まで」と言いますが、これは牛にも使えます(キッパリ)。
搾乳と除糞作業を2人で同時開始をし、除糞が終了したら搾乳に参加するのが自分の作業パターンです。
哺乳期を共に過ごしたふく社長には、親牛になっても特別の信頼感が有るのでしょう。つまり、自分に対してそんな信頼感ゼロ。
厳寒のこの時季は、パーラーと待機室の境に幅20cmほどのビニールカーテンを並べてパーラー内の保温をしています。次の搾乳を待っている牛は、暖簾(のれん)に顔だけ突っ込む状態になっています。そこへワタクシが登場すると、覗いてた牛は、
「ゲッ」 と言う声と共に後ずさりを始めます。
キャッシー 「わーオヤヂ来たわ。スザンナあんた先に入りなさいよ」
スザンナ  「なな何言ってんのよ、嫌よ。ねえさんお先にどうぞ。」
シルビア  「行きなさいよ!オヤヂは若い子好きなんだから」
ジェニファー「嫌よ!オヤヂはホルスタインって言う店の若い子
      が好きなだけで、若いホルスタインが好きな訳じゃなのよ、
      品種が違うのよ。品種が!」
キャッシー 「じゃぁ あんた行きなさいよナオミ」
ナオミ   「あたしっすかー?今モバゲーで忙しいから無理すねぇ〜」
      (コギャル口調)
オヤヂ   「お前らそんな事ばっか言ってるなら、もう牛辞めちゃえ!」
キャッシー 「んな事言ったって、2色の4本足を望んで生まれて
      きたんじゃないし!分かったわよ、行くわよエロオヤヂ」 
結論
この環境の中で、楽しい時間を見つけるのはかなり難しい。
その人に楽しい事は、自分に楽しいとは限らない。
ラクノウバンザイ!

2010 2月 18日

楽しい時間

ここ紋別も流氷が接岸し さぶ〜い毎日が続いています。日中の最高気温がマイナス10℃ってこともある。最高気温がですよ!気持ちが萎えますね〜。
酪農作業における楽しい時間ってありますか?趣味の時間ではなく、酪農作業をする時間に限ってです。とっさに毎日この時間・作業の何が楽しい!と即答できますか?
あら?なんだろう???って考え込んでしまいませんか?
毎日欠かさず繰り返されるエサやり、掃除、搾乳・・・etc・・・
最初は楽しいとか面白いとか思う時があれど・・・そのうち 毎日のやっつけ仕事になったり・・・惰性だったり・・・渋々だったり・・・ 嫌〜になったり・・・ 365日同じ事の繰り返し・・・流石にマンネリ、毎日楽しいなんて意識しなくなってしまう。 人間だから仕方がない。
でも、時々 楽しい!と意識する必要があるらしい。
かな〜り昔、とある熟年の酪農家のおじさんと夕方、牛舎で雑談をしていたときの話。
「さ〜てと、金儲けの時間だ!帰って搾乳するか! 
搾乳の時間が1日の中で一番楽しく面白い時間だ!
この搾乳時間を楽しまなくて、酪農の何が面白いんだ?」って
笑って帰って行ったのがとても印象的だった。
確かに! 牛は勝手に沢山の牛乳を出す訳ではない。畜主がどのようにエサをやり、環境を整え、健康に飼育したかの結果が搾乳作業によって乳量に現れてくるのだから、
言わば成績表?貯金通帳の残高?(笑)だったりする訳なんですね。
ワクワクする時間なはずです。
なるほどね〜♪
ガチャガチャ 慌てて搾乳後のお楽しみのために搾乳するのではなく、ゆったりと牛の状態を観察しつつ おだやか〜な気持ちで悠然と搾乳したいものですね。
時々 搾乳ばかりではなく、酪農時間・作業の随所に「楽しい時間」を意識してみましょうか!
きっと 牛がほほえむかも。

2010 2月 02日

札幌セミナー

久し振りに全酪連酪農セミナーに参加するため、札幌まで行ってきました。
講師はイリノイ大学畜産学部教授 ジェームス ドラックレー先生。
「母牛と仔牛の移行期」というのが今回のテーマ。
乳牛の生涯における3つの重大な移行期
誕生=胎児から仔牛になる時期
離乳=反芻動物になる前の状態から反芻動物になる時期
移行期=妊娠→分娩→泌乳
という大きな3つの移行期は乳牛(母牛)と仔牛、両方にとって生涯大きく影響を受ける大切な時期という観点から進められました。
今まで、出生後の哺育育成については既に学んで来ていましたが、胎児時期の母牛の栄養管理が出生後の仔牛の生涯に影響を及ぼしているなんて、考えても見なかったことでした。
まれに見られる極度に発育の悪い仔牛・・・ もしかしたら・・・遡れば母牛の妊娠後の栄養状態に問題があったのかも・・・と ドキッとさせられた。
胎児の体重は分娩前3ヶ月辺りから急激に増大し、母牛のコンディションに多少バラツキがあってもさほど、生まれてくる仔牛のサイズには影響されないことは知っていましたが(種牛の遺伝的サイズは考慮しない)、 胎児の筋肉の発達は妊娠してから最初の3ヶ月で形成されると聞いて、この大事な妊娠3ヶ月間で母牛の栄養状態に問題があったなら たとへ普通サイズの体重で生まれてきても 筋肉の発達が未発達なら、出生後同様に育成しても発達の遅れは否めないのかもしれません。
何と 奥深い話でした。
乾乳牛の栄養を云々という以前にも
胎児にとっては妊娠時期にすでに将来への影響があるっていうことですね。
って・・・いうことはすべての移行期をちゃんとクリアしないと 将来のルーキーはムズカシイのか・・・
はぁ〜 酪農って知れば知る程奥が深すぎます。
私の頭も技術もまるっきし追いついてゆかないわ〜
それでもセミナーに参加し、再会した人達、新たに知り合えた人達の支えで、これからも 前向きに頑張らなくてはという元気をもらってきました。
スーパーサイア人さん、スタッフの皆さんお世話になりました!