2010 1月 18日

ニオイの話その2 「旅する匂い」

だかなぁ・・・ニオイの話ばかりでゴメンなさい。
私たちの生活空間は自宅ではなく
牛舎の16畳ほどの事務室。
布団以外のものは殆ど揃っていて、食事と寝る事以外はここで一日の作業以外の空き時間を過ごしている。
従って パソコン・書類・書籍など全てココにあります。
事務所では作業着のままでいる事はなく、靴もサンダルに履き替え、室内のニオイにもかなり気をつけていたはずでした。
私がまだ酪農という職業に就く前の若き頃、近所に酪農家があり、そこの人が来ると作業服のままではなくても、牧場のニオイがして、その人が持ってきた書類などにもしっかりそのニオイが染みついていて・・・
「だから!酪農はイヤ!」って思っていたのです。同じ農業をしていたのにもかかわらず、酪農に関しては論外的職業だった。
そんな論外的職業に引っ張られ、どっぷり浸かって23年。
染み込みましたね・・・笑
外出する時は、シャワーを浴びて外出着に着替えて、酪農家のニオイを漂わせない様にと努力してきたつもでした。
しかし・・・
遠くに離れて生活している息子に事務所で手紙を書いたり、ちょっとした荷物を梱包したりして送っていた。
すると、息子から・・・「しっかりニオイも送られてきているから〜」と
正直、すごくショックだった。
オーストラリアの弟夫婦の家族へクリスマスプレゼントをあれこれ箱に詰めて送ったのです。空便で送っても早くて1週間〜10日はかかります。
そして私たちの気持ちいっぱいのクリスマスプレゼントが届いたと電話が来ました。でもぉ〜 箱を開けたら牧場のニオイのプレゼントも入っていたそうで・・・・あ”〜ぁ〜 これまたショック・・・
あんなに独身時代イヤだったはずの牧場のニオイ
勝手にいろんなところへ旅してくれちゃって! それも海外にまで!
多分、たくさんのところへ私たちから届いた手紙にはもれなく香水?付きだったに違いありません。
匂いや香りを嗅ぐと急に昔の記憶を鮮明に思い出す効果があるそうです。なにやら、それを「プルースト効果」って言うそうです。
脳内で記憶や情動、感情を司る部位と臭覚を司る部位が非常に近いためニオイが記憶を刺激されやすいのだとか。臭覚の記憶は視覚や触覚の記憶よりもより感情を伴う記憶として残るそうなのです。
牧場のニオイを受け取った人によって「懐かしい」という気持ちで受けとるか・・・はたまた、「クサイニオイ」という嫌なイメージで再現されるか・・・
どう考えても、後者で取られるのが殆どよね・・・
自分も自分の牧場のニオイは気にならなくても、他の牧場のニオイは鼻に付いたりして悪い意味で気になったりするものです。
せめてニオイが勝手に旅しない様に、便せん・封筒は自宅に保管して書くようにします。
沢山の皆さん ご迷惑おかけしました。
また 牧場のイメージがニオイの悪い記憶で残らない様に(私みたいに)努力したいな。