2015 6月 04日

放牧酪農を見る

昨日、支部女性部の日帰り視察研修で旭川へ行ってきました。

「酪農」といっても、そのスタイルは様々。
我が地域では全く存在しない山地自然放牧の牧場を視察。

旭川市神居町にあり、およそ60ヘクタールの山地を持ち、そこで自然と牛と共に独自な放牧酪農を営む「斉藤牧場」を訪ねた。

斉藤牧場

先代の斉藤晶さんは昭和22年、当時19歳の時に山形から北海道開拓団の一員として、この旭川の笹や岩だらけの岩山に入植し、必死に開墾。
25歳の時、1頭の乳牛を購入し酪農を始める。
笹を刈り、火入れをし牧草の種を撒く。牛が蹄で自然と種が埋まり、やがて牧草が生え、牛はその草を食み、糞はまた牛の蹄で踏まれ肥沃な土となり、荒れた岩山が手を掛けずとも素晴らしい草地に変わっていったという。
この牛を使った牧草地造成法を「蹄耕法」というのだそうだ。
その60年前に種を撒いた草地がそのまま、現在も更新することなく使われているそうです、驚きました。

斉藤牧場2
あれから60年もの歳月が過ぎ、現在は2代目に受け継がれている。今回説明をして頂いた2代目社長、斉藤拓美さん。

斉藤牧場3
とても温和で控えめなお人柄だった。
私たちは放牧酪農の経験がないため、質問が飛び交った。
草地には一切の化学肥料も撒かない、牛は草のみで配合飼料の給与も一切なし、冬場のエサは農牧地で乾草を取れるところだけを収穫し、足りない分は購入し、わずかに冬場にビートのハネをトラック数台もらい、山積みにして貯蔵、これを12月~4月まで少しづつ草の他に給与するだけなのだそう。草地は60ヘクタール1牧区のみ。そこに仔牛から乾乳牛まですべての牛60頭ほど昼夜放牧するそうです。さすがに初産に至るまでには3年を要するとの事。
除角、削蹄は一切しないし、授精も種牛が一頭いて本交のみ。
平均産次数は8産を超えるとのことでした。
あいにく、視察時は放牧されている牛は見えるところにはいなくて残念だった。
きっと山深く分け入っていたのでしょう。

10年ほど前から、牛乳・チーズ(カッテージ)・ミルクジャム・ソフトクリームミックスの販売も手がけている。主な販路は地元の他に大阪なんだそうですよ。

斉藤牧場4
視察者全員に良く冷えた牛乳をご馳走してくれました♪
季節によって味わいの変化が楽しめる、さっぱりとしたすがすがしい牛乳だった。
ここではソフトクリームの販売はしていないとのことで、近くで斉藤牧場のソフトクリームを食べられるところがないかと聞いた見たところ、車で5分ぐらいの所に「アロニアの里 ピルカノ」というところで食べらるとの事で、早速 バスの運転手さんに予定にないコースで向かって貰うことになり、斉藤牧場を後にした。

斉藤牧場5
甘すぎず、美味しい♪ 牛乳を飲んだ後なのでスモールサイズ(¥200)をチョイス。

1頭あたりの個体乳量を上げるために、エサや施設にお金を掛けている我が酪農。
全く、正反対というか、自然の中で自然にあるもので共存しながらする酪農もあることを知った。
どの形態であっても、どれが正しいということはないし、自分のライフスタイルにあった酪農を楽しく営める自分がいればそれで良いのだと思う。

今回の視察で初めて実際に見た放牧酪農という形態。 ひとつ視野が広がりました。

 

斉藤牧場さん、ありがとうございました。