2016 5月 10日

磁石予防

小さい赤ちゃんは、なんでも口にして、異物を誤飲してしまうことがありますね。牛も実は結構いろんなもの誤飲・誤食しています。
ロールのトワイン(梱包のナイロン糸)なんて日常茶飯事だったりするのではないでしょうか? 特に育成牛なんかはロールをそのまま1個を置いたりするので結構取り忘れがあり、草と一緒に食べてしまう。
これが大量になると、胃の中でトワインが団子状になり消化不良はもとよりお腹を壊してしまうケースが多い。少量なら糞と一緒にそのうち出てくるのでしょうが、畜主がいつもトワインがあっても余り気にせずにいると、大変なことになります。本当に牛って、ひもをかじるのが好き?なのか、退屈しのぎなのかよく分かりませんが、あればかじっています。
だから、牛の居る場所で何かを紐で縛っておくということは、極力避けたいものです。

厄介なのが、金属類を餌と一緒に食べてしまう事。牛は反芻をするくせに、食べる時ははき出す事が苦手な動物。
だから取りあえず飲み込んでしまうのですね。

針金、古釘、機械から劣化して落ちたボルトなど金属製の異物。
牛はこれらを餌と一緒に結構飲み込んでいるようです。

古い木造の牛舎やバラ線を張られたパドックなどが有るところはその頻度率が高いようです。
あと草地に投げられた空き缶などの破片や作業機械から落ちた様々な部品等々、どこにでも金属は落ちているもの。

今の牧草収穫機械には金属探知機という装置が付いていて、切り込みされる前に金属を探知すると機械が止まるとう仕組みになっているそうで、かなり餌に混ざる事は少なくなってきています。

餌を混ぜるミキサーにも餌の吐出口にも大きな磁石が埋め込まれています。
ここでも金属をキャッチ!
磁石2
たまに良く見てみると・・・結構 色々な金属付いています。

磁石4
機械のカッターの欠けたようなものだったり、ちいさなボルトやワッシャーなどなど・・・
磁石3

まだこんな小さな先の尖っていないものならまだしも、釘や針金など先の尖ったものが胃の中に入ってしまうと、胃壁を貫通したり、心臓に突き刺さってしまってりして最悪は死に至る事も。

これを予防するのに、あらかじめ磁石を飲ませておくのです。

磁石
獣医療用磁石(パーネット)太さ1センチ、長さ8センチ、かなり強力な磁石です。口に40~50センチほどのパイプを差し込んでそのパイプの中に磁石を落とし込んで胃に入れます。

胃の中でこの磁石に金属がくっついて、胃壁に刺さったりしないそうなのですが、、、

ここで疑問。磁石にくっついた金属は取り出さないのか?
いままで、取り出したことがない。
ものの本によれば、さらに強力な磁石を用いて取り出すと書いてあった。
でも、過去に一度もそんなことをしたことがない。

たとへ磁石にくっついてもやはりチクチクはするでしょう!と想像してしまうのですが、、、牛的にはどうなんでしょう?

牛の中に入った磁石、いったいどれたけの金属がくっついているのか一度見てみたいものです。

 

ここ数年は この磁石すら飲ませていません。
昔は心内膜炎と診断されたときはこの金物が刺さって炎症を起こしている事が疑われていたため必ず全頭飲ませていたけれど、最近はそんな疾病もほとんどない。これもハーベスターの金属探知機の性能が良くなったり、古い木造牛舎や木柵やバラ線のパドックとかが無くなってきたせいでしょうかね。

 

でも、やっぱり飲ませておいた方がいいのかも知れません。