2019 11月 11日

ミルクチューブ

久しぶりに、本業の話題です。

出生直後の仔牛への初乳の給与の重要性は今も昔も変わらない事実。
今まで、随分とその初乳の品質や給与方法について議論されてきた。

母牛から免疫力を貰わずに生まれてくる仔牛にとって、免疫を仔牛の体内に移行させるのは初乳を給与する以外に方法はないのです。
体外に生まれ落ちた瞬間から、仔牛を取り巻く環境は雑菌まみれ。如何に早く衛生的に品質の良い初乳を給与するかは、将来の乳牛にとってずーっと大きく影響する要因のひとつとされている。

しかしながら、健康に生まれてくる仔牛ばかりではないし、生まれ落ちた環境が酷く寒かったり、汚かったり、畜主が分娩に立ち会えない時に生まれてくる時だってある。
難産を呈して、すぐに自力でミルクを飲むことが出来ない仔牛も多々いるなか、とにかく口や鼻から各種の雑菌が取り込まれないうちに、すばやく初乳を給与することが重要。
自力で飲むことが出来ない仔牛への救世主となるのが、カテーテルによる強制哺乳。
カテーテルとは口から管を挿入してミルクを流し込むものをいう。

上の画像は一般的なカテーテル。我が家でもずーっとコレを使用してきました。
これは半年前ぐらいに購入したものですが、以前は管の先が少し膨らんだ丸い形状をしていたのですが、今回のはそれがなくただプラスチックのパイプを切っただけの先でした。(もしかしたら、不良品?)
このカテーテルは、仔牛の喉に挿入するとき、熟練が必要。またミルクの入った状態でひとりで仔牛に挿入し飲ませるのは結構至難の技。
我が牧場では誰も手伝ってはくれないので、まず、口にミルクの袋を咥えて、仔牛に股がり、カテーテルの部分を気管に入らないように?(見えないのであくまでもカン!)プラスチックの固い部分をほぼ挿入してからミルク袋の下のストッパーを外しミルクを送り込むと言った感じです。おとなしく飲む子もいれば、暴れる子もいる、スゴク苦しそうにうめく子もいる、ミルクを吹き返してくる子もいたりする。
果たして、これはどういうことになっているのか?正しいのか?私にはよくわからないのが現実。もしかしたら、気管に誤挿入してるのかもと絶えず不安になる。
それでも、免疫力の早期獲得のためと信じて実行しているわけなんです(自力哺乳の出来ない仔牛や、所要で自分が急いでいるときや、深夜など理由はたくさん・笑)

出来るだけ早くとは言え、自力で飲めない子に強制投与しても、免疫力が上がらないとも言われ、自力で飲むまで待って初乳を給与すべきだとか。
カテーテルの使用は気管への誤挿入の恐れがあり、誤嚥性肺炎のリスクを高めるとか。
自力哺乳では口から第四胃へ流れ込むような構造になっているのにも関わらず、カテーテルでは第一胃へ初乳が流れ込むので、免疫を獲得するのに時間が掛かるうえ、一胃で不良発酵を起こすとか言われてきた。

そんな情報が錯そうして、その時その時の情報に振り回されてきた。
でも、結局、早く初乳を給与する方が、時間を経過させるよりいい!という私の中での結論を出した。

ということで、このカテーテルって、もっと良いものがないだろうか?と漠然と思っていたところ、今年春にイイ情報を提供してくれた育成牧場の方がいた。
そこの育成牧場では出生直後の仔牛は扱わないので必要ないそうなのですが、良さげなのがあるので聞いてみたらと情報をくれたのです。

それがコレ!
「ミルクチューブ」という商品


今までのとは、まるで違う
ミルクボトルは自立するので口に咥えなくてもいい!
マウスピースが付いていてカテーテルの部分をどこまで挿入したら良いのか、仔牛の体重の目盛りが付いていて
そこにストッパーをセットしておけば適切な深さまで挿入できるようになっている。
何といってもカテーテルの先端が仔牛の食道を傷つけないような優しい形になっている。

実際に使ってみると、何の心配もなく、誰でもカテーテルを挿入できます。
とっても使い勝手がいいです。
ミルクボトルも4リットルと大容量。画期的ですね。

更に、このミルクチューブの使用方法や仔牛の食道と気管をわかりやすく説明してくれる動画があるので、了承を頂いたので下記のURLにアクセスしてみてください。
この説明を見て改めて食道がデリケートな器官であることがわかり、カテーテルの構造の重要性が問われる感じです。

https://www.youtube.com/watch?v=ZFkC5O3OiJw

このミルクチューブにはニップルも付いていて、アタッチメントを交換すると哺乳瓶としても使用できます。

詳しく知りたい方はファームエイジさんまでお問合せしてみて下さい。