2011 9月 23日

ラクトコーダーの検証

先月末実施した「ラクトコーダー」による我が家の搾乳立会のデーター分析による検証が20日、全薬、JA、普及センターを交えてわが事務所で行われた。
ラクトコーダーでデーターを取ったのは24頭
その中で特徴的な4頭のデーターをピックアップしてみた。
その秘乳グラフが縦軸に1分当たりの乳量(kg)、横軸に搾乳経過時間(分)で構成されている。

上のデーターは乳量11.8kg 秘乳末期の牛
最も美しい秘乳曲線! お手本のような〜
まずは先搾りをして乳頭に刺激を与えてから、ミルカーを装着するまでの時間が約約1分半、直後牛乳が搾り出されスムーズにピーク乳量に達する上昇曲線、その後安定的に搾られ
4分房とも同時に搾り終わりミルカーが離脱していることが読み取れる。
下記の理想項目が有る
①前搾りからミルカー装着までの時間は1分から1分半・・・ ナイスタイミング!
②乳量ピーク時の流速が4.5以上・・・・ この牛は5.5 OK!
③2分間の搾乳量は8kg以上・・・11kgぐらいなのでOK!
④四搾乳時間は5分以内・・・・・・・この牛は秘乳量が少ない事もあって3分ほど
⑤四乳頭スコア2以下(目視評価)・・1 スバラシイ!

この牛は分房にバラツキがある牛の事例
①〜③までの項目は問題ないが、搾乳時間が4分半のころ乳量が一度半分に減っている・・・コレは4分房のうち2分房が搾乳が終わってしまい残り2分房が搾乳されている状態と読み取れる。その後、またその半分の乳量に減っているのがわかる。
結局この牛は4分房がバラバラに終わっている状態を描いている曲線
従って、先に終わっている2分房はその後3分も過搾乳されていることがわかる。
全体の搾乳時間も7分と長い。

この牛はピーク乳量が出すぎ!
ピークを維持している時の曲線がガタガタ。
コレは牛が乳頭を痛がって?足をバタつかせてライナースリップを起こしている状態なんだとか。極めつけは搾乳後半大きな落ち込み(V字)の曲線が見られる。
これは明らかなライナースリップの典型的な曲線。ライナースリップを起こすとその後はスリップ前の乳量には戻らなくなるというデーターがあり、ライナースリップは搾乳量を減らす大きな原因にも繋がるらしい。先ずはコレを起こさせない対応が必要らしい。

この牛は乳頭が俗に「渋い」と言われる牛の典型的曲線
渋いのでピーク乳量も低く搾乳時間も延々長い!しかも4分房バラバラに終わっている最悪パターン。
これらのデーターと職員が搾乳立会で私の搾乳手順など様子を見てもらった総合的な観点からいくつかの問題点が明らかになった。
1.牛ごとの搾乳時間がまちまち・・・4分房が同時に終わっていない
2.ピーク乳量が高すぎる牛がいる
3.搾乳後期グループの6頭スパンでの搾乳では6頭目の牛ではかなり装着時間に時間がかかりすぎている。因みに秘乳前期グループは4頭スパンで搾乳しているのは時間に問題なしとのことだった。
4.ミルクチューブが長すぎ
5.ミルカー装着後のクローの位置が適切ではないことが多い
解決方法
1と5は関係していて いつもクローの位置が搾乳者のクセで正しい位置で搾っていないと乳房自体にバラツキが出来てしまうことに繋がるので必ずクローの位置を確認すること。
2は乳頭口スコアに問題が無ければ良いがライナースリップには最新の注意をとのこと
3は以前、一度に先搾りする頭数と装着タイミングで自分なりに検証したことがあって、秘乳前期は4頭スパンぐらいがイイ感じと思っていた。でも3頭スパンの方がより効果的ではないかと指摘され変更することに。
しかし、秘乳後期群は先搾りしてその刺激が脳に伝わって秘乳ホルモンが出るまでに時間がかかるような気がし、前期群よりも遅いタイミングで装着する方が乳頭の張りも良く乳量がでるんじゃないかと思ってわざと6頭スパンで搾乳していた経緯があった。しかし・・・秘乳ホルモンは血液にのって降りてくるので血圧が極端に低い限り関係ありません!って指摘され(笑)4頭スパンに変更。
4.ミルクチューブの長さは長いなって思っていた。早速、ベストの長さに変更
でもね、一気に15㎝以上短くしてはダメなんだって。一回に短く出来る最大長さは15㎝、それ以上長い場合は2回に分けて・・・一度切ったら7〜10日後に再度短くしなくてはいけないとう指導を頂いた。 牛って繊細なのね〜驚き!
5.クローの位置については どうしても後ろ乳房が大きいのもあって前に引っ張り気味で搾っていることが多かった。コレが長い時間の経過のともに乳房のバラツキに繋がっていたかと思うとビックリ。気をつけよう!
良い所もあった!
乳頭刺激がしっかりされていることで乳量の立ち上がり曲線がどれもスバラシイとのこと。
前搾り、装着タイミングがいいらしい。
乳頭口スコアも1〜2がほとんど、今回24頭のうち3スコアだったのは1分房のみ
良好と思われる
今回のわずかなデーターからいろいろな事がわかり、自分の搾乳手順の善し悪しが明らかになった。すごく分かり易い。
コレを機に牛に優しい搾乳に向けて努力しなくっちゃ!と心がけます。
また改善後ラクトコーダーで測定してみたいものです。