うれしなみだ

その曲がラジオから聴こえてきて想い出した。

バーのマスターと、スナックのママと3人でライヴを企画した。アーティストは道産子ジャズシンガー小笠原千秋さんとギター辻邦博さんのユニット。会場、チケット、ポスターなどなど素人集団が悪戦苦闘状態。

そんな中、スナックのスタッフの娘が結婚とご懐妊のため店を辞める事になった。2人のファンだった彼女はとても残念がっていた。「体調が良ければ必ず来ます」と言っていたが当日にならないとわからない事。

準備万端当日がやってきた。空港からの移動中彼女の話をして「彼女のために何か演奏してほしい」とのリクエストを快諾してくれて「この曲でどうだろう?」「そうだね、それがいいね」と決まった。

リハーサルと休憩を挟んでいよいよ本番。彼女は満面の笑みで「来たよー」と大袈裟に手を振りながら会場に現れた。体調(つわり)もいいようだ。 ライヴも中盤に差し掛かった頃ステージから「○○ちゃん来てる?どこ~?」とヴォーカル千秋さん。急に自分の名前を呼ばれて驚く彼女を確認してお祝いのメッセージを一言。そして「この歌は恋人にも旦那さんにも生まれてくる子供にも両親にも当てはまるとても大きなラヴソングだから」と紹介され彼女のために演奏された。2人が選んでくれたのは、

IN MY LIFE (The Beatles)

まるで正座しているように背筋を真っ直ぐ伸ばして、大きな瞳と同じくらい大きな涙をボロボロ落としながら聴いていた。

IN MY LIFEがラジオから流れるとあの日の彼女の顔が浮かび、その度に温めた牛乳を飲んだ時のように胸の真ん中あたりがホワーっとする。双子ちゃんは大きくなったかなぁ・・・。

(リンクを貼っていましたが、どうやら著作権に引っかかる様なので訳詞と演奏のyoutubeに変更します。でもこれも引っかかるかな?)

IN MY LIFE (和訳)

覚えている場所がある
いくつかの場所は変わってしまったし 永遠に良くならない場所もある
いくつかは無くなってしまったし まだ残っている場所もある

全ての場所には想い出があり
恋人や友達と一緒に思い出す事が出来る
死んでしまった人もいるし生きている人もいる
私の人生の中で それら全てを愛している

しかし全ての友人や恋人達の中に
あなたと比べられる人はいない
あなたとのこれからの愛について考えると
全ての思い出は意味を失ってしまう

もちろん愛情が無くなってしまわないことは分かってる
思い出の出来事や人々について
私は時々懐かしく思い出すだろう
でも私の人生の中で 私はあなたをもっと愛する
http://www.youtube.com/watch?v=MLSYqF2HDak